小学生の吃音支援Q&A

お試し相談でよくいただくご質問をまとめました。随時追加していきます。
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Q 小学生で吃音があるのは珍しいことですか?

A 吃音は幼児期に発症することが多いですが、回復せずに小学生期まで持続することもあります。学齢期になると、発表や音読など言語的な負荷が増えるため、吃音が目立つ場面が増える傾向があります。決して珍しいことではなく、特別なことでもありません。

Q 成長すれば自然に治りますか?

A 自然に改善する場合もありますが、小学生期まで吃音が続いている場合、自然治癒の可能性は低下していきます。特に、本人が話すことに苦手意識を持ち始めている場合は、早めに専門的な支援を受けることで、二次的な問題を予防できます。

Q どんな訓練がありますか?

A 吃音の訓練には、話し方の工夫を身につける「言語訓練(流暢性形成法や吃音緩和法)」、話すことへの不安に取り組む「認知行動療法」、保護者と一緒に行う「リッカムプログラム」などがあります。年齢や症状に合わせて最適な方法を選びます。

Q 小学生に対してリッカムプログラムは使えますか?

A リッカムプログラムは本来、幼児向けに開発された行動療法ですが、小学校低学年であれば適用可能なケースもあります。適用の可否は年齢だけでなく、症状の特徴や親子の関わり方にもよるため、訓練経験のある言語聴覚士への相談が必要です。

Q 学校ではどのような配慮が必要ですか?

A 無理に発表させない、発言の順番を後にする、一対一で安心できる話し合いの時間を作るなどの配慮が有効です。また、担任や通級の教員、保護者が連携し、本人が安心して話せる環境をつくることが、学校生活の安定にもつながります。ただし、本人の意思を尊重することが何より大切です。

Q 学年が上がると悪化することはありますか?

A 高学年になるにつれ、発表や音読、テストなど言語的負荷が増す場面が多くなるため、吃音が目立ちやすくなることがあります。また、周囲の目を気にして話すことを避けたり、自信をなくしたりする場合もあるため、配慮と支援が必要です。

Q ことばの教室(通級)には通った方がいいですか?

A 通級指導教室には、吃音を含む言語の困難に対応できる教員が配置されていることが多く、定期的に支援が受けられる環境として有効です。ただし、地域によって支援内容に差があるため、まずは学校に相談し、見学などを検討すると良いでしょう。

Q 放っておいたら、二次的な問題が出てきますか?

A 吃音そのものよりも、「からかわれた」「うまく話せなかった」という経験が、自己肯定感の低下や不安傾向を引き起こすことがあります。早めに適切な支援を受けることで、本人の不安や回避行動を減らし、前向きなコミュニケーションを育てられます。

Q 本人に吃音について説明していいのでしょうか?

A 小学生は自分の状態を客観的に捉え始める時期です。「どもることは特別なことではないよ」「あなたのせいじゃないよ」と安心感を与える説明が大切です。本人の様子を見ながら、前向きに話せる雰囲気をつくることが、自己理解の第一歩になります。

Q 友達にからかわれたときはどう対応すれば?

A まずは本人の気持ちに寄り添い、安心して話せるようにしましょう。「それはつらかったね」と共感的に聞くことが第一歩です。必要に応じて担任やスクールカウンセラーとも連携し、いじめ・からかいが継続しないよう、環境を整える対応が必要です。また、周囲の反応に対しての対応を予め決めておくことも有効です。

Q 読むときにだけどもります。これは吃音ですか?

A 音読や発表など、特定の場面でどもる場合も吃音の一つの現れ方です。一方で、単なる緊張や発達上の非流暢性との見極めが必要なケースもあります。判断に迷うときは、言語聴覚士などの専門家に相談して、適切な評価を受けるのが安心です。

Q とても早口なのですが、これも吃音の症状ですか?

A 話すスピードが非常に速く、発音の崩れや聞き取りづらさがある場合、「クラタリング(早口言語症)」の可能性があります。吃音と混同されやすく、併存することもあります。正確な評価と区別のために、専門家による検査や相談をおすすめします。

Q 家庭でできることはありますか?

A 家庭での関わりが吃音の改善に大きく影響することがあります。急がず、遮らず、子どもの話に耳を傾けてください。特に1日10~15分の「子ども中心のゆったりした時間」を持つことが推奨されています。話す楽しさや安心感を育てることが大切です。